TOYOU  YAKUZEN CHA 薬膳茶

2025/08/21 11:06



【1】からだの中にも湿気は溜まる!?


松:今回は梅雨の養生についてお話しを伺っていきたいと思います。

梅雨って雨が降って肌寒いと思っていたら、いきなり暑くなっちゃってとかそれに加えて湿気もあって。とても身体が忙しいイメージなのですが、漢方でいう湿邪(しつじゃ)について不調や対策などお話しできればと思います。



山:前回の春の養生編の際に、私たちの身体は季節の影響を受けているんですよってお話ししたと思うんですけれども、影響の出方として一番分かりにくいのが湿気なんですよ。

例えば、寒くて気温が低かったら身体は冷える、乾燥してたら乾燥する、気温が高いと熱くなる。このようにリンクしますよね?じゃあ湿気が多いと身体ってどうなると思います?




松:確かに、、、分かりやすい表現が難しいかも。



山:そうですよね?直接的な表現が難しいのですが、湿気があると私たちの身体も湿気るんですね。

例えば湿気が外側にあったら、皮膚がベトベトするとか。この時期って、乾燥肌よりも脂性肌のイメージがあると思うんですけど

そういった汗とか臭いとか身体の外側に起こるものしかイメージすることなくて。でも実は内側の湿気の方が一番厄介なんですね。



松:わかる。私はすごく湿邪に悩まされるタイプだから笑



山:イメージとしては、さらさらして心地良いというよりもベトベトして濁っていて少しネガティブなイメージありません?

この性質ってめっちゃしつこいんですよ。

綺麗なお水はサラサラ流れてくれるけど、淀んでいたり粘性を持つお水は流れないんですね。だから、べとっと執着しているかのように体内にも停滞していくんです。

では、その湿邪の性質がどうやって不調として出るのかというと、例えば体が重だるいと感じるとか、なんかだるい、疲れたっていうだけより水をまとっているような、重力に押し潰されそうな重だるい感じになるんですね。

あとは足が重くて辛いといったむくみとか、頭痛に出る人もいる。

出てきやすい頭痛としてはお天気悪い時に頭痛が出る人、これが湿気の影響なんです。

そして一番不調として多いのが胃腸症状。なんとなく食欲が出ないとか、便がベトっとしてるとか。

身体だけでなく気分もすっきりしないようなこともあります。これが湿気が起こす体内の停滞なんです。



松:なるほど。私も湿気が体内に停滞する感覚すごくよく分かります。

身体も頭もだる重く感じて、朝からやる気が出ないみたいな感覚は梅雨時期多いです。

やるまでは面倒だな〜と思うんですけど、運動するとスッキリする感じがあるんですよね!



山:そう。それは水を動かしてるからなんです。



松:身体に溜まってしまった湿気をちゃんと外に追い出せたら楽になるみたいな感じですか?



山:西洋医学ではない概念なので分かりにくいかもしれませんが、私たちの身体は気血水の「気」が体の血液などを動かしている役割になるんですね。

なので、気が停滞すると、水の流れや血流も悪くなるんですよ。

運動して良くなるっていうのは、たくさん呼吸して気を動かした結果、不要なお水が流れたんです!



松:ではただじっと汗をかくのとは少し違いますか?



山:じっとして汗をかくっていうのは例えばお風呂とかサウナだと思うんですけど、それはそれで良いんですよ。やっぱり汗も入れ替えなきゃいけないので。

汗って体に必要な成分なんですね。体温を上げて汗をかく。

これは身体の自律神経の働きとしては、体温を下げるんです。だから自律神経を鈍らせないためにも必要で。


松:ちゃんとスイッチを入れ替えてあげてるみたいな感じで、適度に汗をかくというのは大切なことですよね。

気持ちや身体がなんとなく重いと感じる時こそ、巡りを意識していきたいと思います!




【2】体内の綺麗なお水、淀んだお水


松:梅雨時期は特に体内に湿気が溜まってしまって、人によっては頭痛に出るとか便にでるとか、本当にやる気が出なくてっていう人もいると思うんですけど。

何か良い養生法ありますか?




山:あります。 

漢方は症状別に、例えば頭痛にはこれ、胃腸にはこれっていうよりはもっと大本、今回お伝えするのは湿気による頭痛の話なので、湿気さえ体内に溜まらなければ頭痛にならないっていう話なんです。


なので、雨の日に頭が重い方、胃腸が弱っている・便の状態が良くないと感じる方、 皮膚がベトベトする方、皆さんにやっていただきたい養生法をお伝えします。 




松:お願いします!




山:湿気を溜めない養生法としては、まず機能を低下させないことなんです。

私たちって食べたお水とか食べたものって、体内で直接的に使えないんですね。 

極端な話、血を食べたら全部血液になるかというと、そうじゃないんですよ。

ではお水を飲んだら、全部体内で使える体液になるのか。 これも違うんですよ。


だから食べたものとか飲んだものを体内で使える気血水に変えていく必要があります。 

湿気というのはお水の性質になるので、 体の中で綺麗なお水としてあれば、いっぱい使えるし流れもいいし、ちゃんと働いてくれるんです。


でも食べたもの、飲んだものを綺麗なお水に変えるという胃腸の機能が低下すると、湿気が溜まりやすくなってしまいます。


胃腸の機能が低下する原因として一番良くないのが「胃腸の冷え」です。 

暑くなってくると、誘惑が増えるんですよ。

暑い日のかき氷とかお風呂上がりのアイスとか、仕事終わりのビールとかおいしくなるじゃないですか?




松:欲しくなりますよね〜。アイスもビールも大好きです!




山:やはり冷たいものを求めるようになるんですね。 

でもこれを過度にやり過ぎると、私たち日本人ってもともと胃腸が強くないので弱っていくんです。

そうするとせっかく食べたり、飲んだり、良いものを取っていたとしても

綺麗なお水とかエネルギーに変えきれなくて、湿気が溜まっていきます。

温めることで、この代謝の機能を高めてあげるのが大切になってくるんです。 

とはいえ、暑い時に外でホットのお茶飲めなんて言えないじゃないですか。 




松:うん、なんか具合悪くなりそう笑




山:だからそういう時には冷たいものを採っても構いません。

でもお家に帰って冷房が効いている中、別に身体を冷やす必要ないじゃない?

そういった環境では温かいお茶を飲んでほしいし、せめて朝起きた時と、寝る前は温かいものをとる習慣をつけた方がいいです。 




松:オフィスとかカフェも寒かったりして体調崩す原因にもなりますよね。

炎天下の中、外で無理してホットドリンクを飲む必要はないよってことですよね。




山:そうです。外で温かいものを無理して採っていると、水分量が減る可能性もあるんですよ。




松:なるほど。体内にあるお水を「使える綺麗なお水」にするためには、まず温めることで胃腸の機能を低下させないことが大切。

今年はより意識してみたいと思います!







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