TOYOU  YAKUZEN CHA 薬膳茶

2025/05/02 16:51




この春から始まったハードル低めの養生コラム

「大人の心得」

TOYOU YAKUZEN CHAをご愛飲くださる皆様に

もっと薬膳を身近にわかりやすくお伝えできればと思います。



第一弾は「春の養生」について。

会話形式となっておりますのでさらっと読んでいただければと思います♪


松:TOYOU YAKUZEN CHAブランドプロデューサー 松尾友美子
山:TOYOU YAKUZEN CHA監修者であり漢方薬剤師 山口りりこさん


1.もとは皇帝医学だった!?


松:まずは漢方ってそもそも何なの?というところは、私もこの仕事を始めるまで全く馴染みがなかったので
  今一度教えて欲しいです!

山:漢方には広い意味での考え方と狭い意味での考え方があって。
  まず狭い意味だと「漢方=漢方薬」
  そして広い意味で言うと「日本の伝統医学」ですね!

  中国の医学(中医学)が日本に伝わって、日本独自の発展を遂げたものを漢方といって
  それには漢方薬はもちろん、鍼灸や薬膳、季節や体に合った養生のことなんかも含まれるんです。

松:なるほど!
  では「薬膳」についてもう少し掘り下げるとどんな捉え方をしたら良いですか?

山:薬膳は「くすりのお膳」って書くでしょ?
  文字通り、食事で体を良くするということなんです。

  中医学では「病気になってから病気を治す医者は三流」と言われていて、、、

松:え!厳しくないですか?笑
  せめて二流くらいに・・・

山:元々は「皇帝医学」なので、国のトップが病気になるまで気付けないって大変なことでしょ?
  病気にならないように予防していくことが大切なんです。
  それをやっていた人が「食医」と呼ばれる人たち。
  これが薬膳のおおもとであろうって言われているの。

  日々の食事は毎日問診をして、体質に合ったものを出していて
  まさに「医食同源」が体現されている医学と言えるよね。

松:食べるものと薬になるものの源は同じ。
  自分に合ったものを食べていれば健やかでいられるという意味ですよね!

山:例えば、体が冷えている時に温かいものを摂りたいですよね?
  これも一つの養生で。
  養生には幅があって、治すところまで持っていくことも、寒いから温まるものを食べるのも
  全て「食養生」と言えるんです。

松:私も日々食事をする中で、薬のような即効性はなくても
  食べ物一つで熱くなったり冷えたり、お腹が緩くなったりなど
  たくさんの影響を受けているなとしみじみ感じます。
  たかが食べ物と思わずしっかり向き合っていきたいです!


2.バランスが崩れると不調が出る


松:TOYOU YAKUZEN CHAは漢方の様々な考え方の中でも
  「気血水」に着目して体質に合った薬膳茶をご案内しているのですが
  気血水についても今一度教えて欲しいです!

山:気血水とは体の構成成分のことで、
 「気」は元気の気、体の原動力のこと
 「血」は血液とその働きで、精神的要素も含みます
 「水」は血液以外の体液のこと
  この3つとも量があって巡りが良い状態を健康と考えます。

  何が多ければ良くて、何が足りないから悪いということじゃなくて
  漢方は大前提として「バランス」を重要視します。

松:本当はたくさんの種類の体質があるけれど
  あんまり多すぎてもお客様が迷子になってしまうので
  TOYOU YAKUZEN CHAを作る時に「気虚・血虚・気滞・瘀血・水滞」の5つに分けようってなったんですよね!

 山:体質と体調があって、それは血液型みたいに一生変わらないものではなくて、
   季節や環境によっても変わるものです。
 
   気が足りないのは気虚と言って、元気がない、エネルギー不足、なんかしんどそうなイメージ
  
   次に血が足りないのを血虚と言って、養分が足りないので萎れたような感じ
   血は心の栄養にもなっているから、血が不足すると不安になったり、
   睡眠の質が悪くなって夢が多くなったりもします。
   その他貧血になるとか、筋肉にもトラブルが起きて足が攣りやすいとか目のぴくぴくとか、、、

松:私疲れると目のぴくぴくめっちゃなります!

山:やめて!笑


  水が足りないのはイメージ通りで、目や口が乾燥したり、腸も乾いてコロコロ便になったりもしますね。
  ここまでが気血水が足りない話。

  次に滞る、詰まるような巡っていない症状に関して、

  気が詰まると体がスムーズに動いていたのがブロックされている感じ。
  一般的にはストレスが溜まると詰まってこれを気滞といって
  張ったような症状とか呼吸が浅くなったりするのが特徴です。

  血の滞りは瘀血(おけつ)
  血の巡りが悪く滞っている状態で、痛みとして感じることが多いです。
  腰痛、頭痛、生理痛、肩こりとか・・・

松:それも私です!笑

山:このようにバランスが崩れると不調が出るんですよ。

  エネルギーがいっぱいあるから血が足りなくても私大丈夫です!
  というわけではなくて、気も血もちゃんとあるのが良いんです。

松:私は仕事が忙しくて疲れた時に目がぴくぴくするんです。
  疲れているから気虚だって私は思うんですけど
  血虚でぴくぴくするのだとしたら、私はその時気虚じゃなく血虚だったということですか?

山:良い質問!

  気血水って単独で動かないんですよ。
  気はスムーズに押し進めてくれているという感じなので
  気が足りなくても血は動かないんです。

  そのため、症状としては血虚の目の痙攣が出たけれど、
  その原因は気が不足(気虚)していたということですね!

松:疲れたことによって皺寄せがいったんですね!

山:そう。だからそういう時は両方補ってあげると良いよね。




3.世の中を5つに分けて考える五行論



松:単純に気血水が足りない、巡っていないと不調が出ることがわかったところで、
  それ以外で人それぞれ不調の出方が違うと思うのですが
  季節とか何か要因ってあるんですか?

山:漢方は気血水論だけでは成り立ちません。
  もう一つ大事なのが「五行論」
  自然界の事象を5つに分類し、それらの相互関係を示すものです。

  例えば、人体の機能にあてはめたのが五臓「肝・心・脾・肺・腎」
  季節も味も感情も、全部5つに分けるんです。

  それで考えると、エネルギー不足でも

  「脾」エネルギーが不足すると胃腸虚弱になりやすいとか。

  「肺」のエネルギーが不足すると皮膚のバリア機能が弱くて感染しやすくなったり、アトピーになりやすかったり。

  臓腑の気血水の足りない場所で症状の出方が変わるんですよ。


松:肺気虚だった人が大人になって脾気虚になることもある?

山:全然あります!
  虚だけでなくて、足りないと詰まりやすいですから
  年齢を重ねるにつれてストレスは多くなるから気が詰まるような症状も増えていくんです。


4.春は電車のトラブルが増える!?



山:季節の養生の話をすると、
  春は漢方では大きな入れ替わりの時期と言われていて
  陰(秋冬)から陽(春夏)に転じる時期なのです。
 
  陰は、内に向く、引き入れるとか閉じこもる、守るとか蓄えるというイメージで
  それが春に向けてだんだん開いていく。
  
  気を溜め込んでいくのではなくて上手に流していかないといけないんです。
 
  これが苦手な人が春に不調が出やすいです。

  漢方で一番関係する臓は「肝」という場所。

  肝の役割は、血を貯めておくことなんですね。


松:蔵血作用(ぞうけつさよう)ですね!

山:そう!あとは気を巡らせるという作用もあってその2つが大事。
  たっぷり血を養って、かつ気を流さないと詰まっちゃうので
  この時期は自律神経の悩みが多いんです。


松:鬱々としちゃう感じですか?

山:血が不足しやすいと不安な気持ちが多くなったり、下向きになっちゃうし
  気が詰まるとイライラ感が爆発しそうな感じというか
  怒りの沸点が下がる感じです。
  いつもだったら怒らないようなことも怒ってしまったりとか・・・


松:生理前にPMSがある人が春にもっとひどくなるとかもあるんですか?

山:ありますよ!
  あとは電車トラブルが増えたりもします!

松:危ない!避けていかないと!笑

山:イライラしている人が避けてしっかり呼吸することが大切。


松:こっちもダメージ受けちゃいますもんね!


山:あとはミントのスプレーをシュッとするとかね笑


松:気を巡らせてもらいましょう笑
  
  りりこさんは普段から漢方相談をしてらっしゃると思うのですが
  春に多い相談とかあったりしますか?

山:睡眠の悩みは増えますね〜。

  冬に冷えて寝れない人もいるけど、湯たんぽなど温めると眠れるという方も多くいます。
  でも、春の不眠ってどうしようもできなくて。


松:心のメンタルの問題だったりもしますか?

山:頭がずっと働いてしまって寝付けない感じです。
  体は寝たいのに、頭の考えが止まらなくて眠れないイメージです。

松:春といえばやはり花粉でお悩みの方も多いと思うのですが、
  同じく食べるものや習慣で良いもの、控えた方がいいものってありますか?


山:花粉症は水分代謝が悪くなるから、水の巡りを良くする方が良いです。
  温かい水分をこまめに摂ること、食べ過ぎ・飲み過ぎないことが大切です。


松:蛇口をひねったような鼻水も冷えからくると言いますし、やはり「温飲温食を心がけること」「腹八分」
  年中通して共通ですね!


5.春はせかせかしないで!


松:春の養生方法とか取り入れたり控えたりすると良いものってありますか?

山:やはり肝の働きを良くするのが良いので
  緑の濃い、苦味のなる菜の花やふきのとう、春菊とかおすすめですね。

  薬膳だとよもぎをよく使うんだけど、食事に取り入れるのはなかなか難しいよね。


松:よもぎ餅とかどうしても甘いものになりがちですよね!

山:あとは苦いのが苦手だったら、小松菜やほうれん草、ケールでも良いですよ!
  これが肝血を養ってくれる食べ物です。

  次に、肝の気を巡らせてくれるものは香りの良いものがおすすめです。
  三つ葉やミント、パクチーみたいにすっきり爽やかな香りがするもの!
  和食で使われるのはゆずの皮とかも良いですよね。
  柑橘の皮は香りが良くて、気を流してくれるだけじゃなく消化にも良いんですよ♪


松:食事としてではなく、アロマでも良いんですか?


山:もちろん!
  良い匂いって、香るとスーっとしては〜ってなるでしょ?
  自然と深い呼吸になって、これでもう気が循環してるから
  ディフューザーはもちろん入浴剤代わりでアロマオイル入れるとかも良いと思いますよ!

松:食事以外で、生活習慣面ではありますか?

山:春は気が詰まらないようにして欲しいからせかせかしないで欲しいですね〜


松:しちゃう!私常にせかせかしてます!笑


山:わかる、忙しいとせかせかしちゃうよね。
  特に環境の変化とかあると気忙しくなるんだけど、
  気をぎゅっとさせないようにして欲しくて。
  気持ちを落ち着かせるのが難しければせめて洋服をゆるっとしたものにするとか。

松:締め付けが良くないんですね!

山:苦しくない感じが一番良いです。
  本当は体を動かして気を循環させるのが良いです。

  そういう意味でもストレッチはすごく良くて、呼吸を意識しながら行うのがおすすめです♪


松:激しい運動というよりかはリラックスしながらできるのが良いですか?

山:激しく動くことで気が巡る人もいますよ。
  詰まりやすい人で、動くことで楽になります。
  でも足りてない人がそんなことしたら疲れちゃうから。


松:足りない人(気虚・血虚タイプ)は、汗ダラダラかくのも消耗に繋がるんですよね?
  サウナとかホットヨガ、高温の長風呂もそういう人は要注意ですね!


6.減点式になってない?


松:最後の質問です!

  季節による理想の生活だったり食だったり
  気になって薬膳の本とか読んでふむふむと思う人もたくさんいると思います。
  でも、日々忙しい中でバランスの良い食事や質の良い睡眠をとることがなかなか難しいっていう方も
  現代では多いと思うんです。

  そういった方に大切にしてほしいことってありますか?


山:そうですね〜、自分に厳しい人が多くないですか?
  加点式じゃなくて減点式というか。

  春は締め付けない方がいいから、時間なくてもお風呂に入って
  少しでもストレッチができた自分を褒めるとか
  優しい気持ちを持ってあげるのが良いんじゃないかな?と思っていて。

  一人反省会しないように、できたことを考えていくのが良いと思う


松:確かに。
  新年度とか、たくさん目標作る時間だと思います。
  目標をやり切ることももちろん大切なんだけど、小さいことでもできたことを褒めてあげて
  なるべくゆるっと生活していきましょうってことですね!
 
  私も頑張ります!


今回のお話のお供薬膳茶は「春HARU」
釜炒り緑茶によもぎ、みかんの皮をブレンドしたまさに肝血を補って気を巡らせる薬膳茶となります♪
12包入りはSOLDOUTとなっておりますが、5/3(土)〜5/6(火)までの4日間でECサイトから
お買い物してくださったお客様に1包プレゼントさせて頂きます!
※商品注文時に必ずオプションを選択するようお願いいたします。




次回、梅雨の養生に続く・・・



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